マトゥラーは、古来から宗教の盛んな町として知られ、ヤクシャ・ヤクシーやナーガをはじめとする民間信仰に関する作品は
マウリヤ朝以降から行われている。特に2-3世紀・5世紀に石彫美術の造像が盛んに行われた。
マトゥラー美術(2) 諸宗教の彫刻
ヤクシー酔態図(2世紀、マホーリー出土、砂岩、ニューデリー国立博物館)
酔ったヤクシーに見えることから、こう呼ばれるようになった
ヤクシー酔態図の横側(左)と裏側(右)
ナーガ像(砂岩、マトゥラー博物館)
倚像断片 (砂岩、マトゥラー博物館)
ジャイナ教の祖師像(ティールタンカラ)(砂岩、マトゥラー博物館)
ジャイナ教の祖師像(砂岩、マトゥラー博物館) | ジャイナ教の聖者像(砂岩、マトゥラー博物館) |
ジャイナ教の聖者たちは、無所有を象徴する全裸で表現される
ジャイナ教は、マハーヴィーラ(前6~前5世紀)を祖師と仰ぐが、マハーヴィーラ以前に23人のティールタンカラと呼ばれる祖師がいたマハーヴィーラは第24祖
象の彫像(クシャーン朝、マトゥラー博物館)
獅子坐(砂岩、マトゥラー博物館) | 釈迦涅槃像(砂岩、マトゥラー博物館) |
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太陽神スーリヤのチャリオット(砂岩、マトゥラー博物館) | 太陽神スーリヤ像(2世紀、砂岩、マトゥラー博物館) |
マトゥラーの地では、ヒンドゥー教のスーリヤ神が多くの信仰を集めた。右上の像は、クシャーンの王侯像をモデルにして正面性の強い様式を示している
クベーラ坐像(2世紀、アヒチャトラー出土、78Cm、ニューデリー博物館) | クベーラ坐像(2世紀、マトゥラー博物館) |
クベーラは、インド神話の重要な神。太鼓腹の財宝神。仏教に取り入れられ毘沙門天となった。
マトゥラー美術(4) ポスト・クシャーンからグプタ朝へ アジアの宗教美術と博物館!
ヒンドゥー教の女神像(砂岩、マトゥラー博物館)
(撮影、マトゥーラー博物館:2000年5月7日)