ガンダーラ美術（２）仏陀（Buddaha）像（２）

　現在のパキスタン北部、ペシャワール周辺域をさす古名ガンダーラ（犍駄羅）に栄えた古代美術。ガンダーラ美術にはヘレニズム・ローマ系、

　イラン系遊牧民、インド系諸美術が様々に融合する。彫刻は石彫が主流で、黒青色片岩や緑泥片岩が多く使われている。

　仏像は、１世紀前半～中頃に成立したとする見解が有力で、マトゥーラと共に仏像の起源とされている。

　ガンダーラ美術（２）仏陀（Buddha)像（２）

仏頭（ペシャワール博物館）


仏立像（2-3世紀、ﾏﾙﾀﾞｰﾝ出土、片岩、高さ 142Cm、ﾍﾟｼｬﾜｰﾙ博物館）		仏立像（２－３世紀、片岩、ペシャワール博物館）

二体とも眉間に白毫をはめ右手は施無畏印と思われる。台座の浮彫は違うが、通肩にまとう衣文の流れが同じ形をしている

仏頭（２－３世紀、ペシャワール博物館）


仏立像（２－３世紀、ラホール博物館）		仏立像（２－３世紀、片岩、ラホール博物館）

仏頭（２世紀中期、ペシャワール博物館）

頭髪を頂上で束ね、ひもで結んだ髪束（かみたば）形で、肉髻（にくけい）や螺髪（らほつ）が表現されるのは時代がさがる


仏立像（２－３世紀、片岩、ペシャワール博物館）		仏立像（２－３世紀、片岩、ペシャワール博物館）


仏立像（2-3世紀、ニューデリー国立博物館）		仏立像（2-3世紀、ニューデリー国立博物館）


仏頭（ニューデリー国立博物館）		仏立像（２世紀中期、ｻﾊﾘ・ﾊﾞﾊﾛｰﾙ出土、ﾍﾟｼｬﾜｰﾙ博物館）

（撮影：1994年5月3日、5月5日、2003年12月28日）