現在のパキスタン北部、ペシャワール周辺域をさす古名 ガンダーラ(犍駄羅)に栄えた古代美術。ガンダーラ美術にはヘレニズム・ローマ系、
イラン系遊牧民、インド系諸美術が様々に融合する。彫刻は石彫が主流で、黒青色片岩や緑泥片岩が多く使われている。
仏像は、1世紀前半~中頃に成立したとする見解が有力で、マトゥーラと共に仏像の起源とされている。
ガンダーラ美術(1) 仏陀(Buddha)像
仏陀像(2-3世紀、ペシャワール博物館)
仏立像(2世紀中期、サハリ・バハロール出土、片岩、高さ 264Cm) | 仏立像(2世紀中期、サハリ・バハロール出土、片岩、高さ 214Cm) |
二体ともサハリ・バハロール出土でペシャワール博物館に展示、眉間に白毫をはめ右手は施無畏印。通肩にまとう衣文の流れが同じ形をしている
仏 頭 (シャーバーズガリー出土、3世紀、ラホール博物館)
ヘレニズム文化の影響としてアポロ神との類似が指摘されている作品
仏立像(2-3世紀、ガンダーラ地方出土、ラホール博物館) | 仏立像(2-3世紀、ラホール博物館) |
仏立像上半部 (2-3世紀、ラホール博物館)
仏立像(2-3世紀、ラホール博物館) | 仏立像(2-3世紀、ラホール博物館) |
仏陀像(2-3世紀、シクリ出土、ラホール博物館)
仏立像(2-3世紀、ペシャワール博物館) | 仏立像(2-3世紀、ペシャワール博物館) |
ガンダーラ美術(2) 仏陀(Buddaha)像(2) アジアの宗教美術と博物館!
カニシカ舎利容器(複製)(シャージー・キ・デーリー出土、2世紀、銅製、19Cm、ペシャワール博物館)
カニシカ王奉献の銅製舎利容器で、蓋の上に蓮の台座にのった三尊仏があり、脇侍として梵天と帝釈天が配される。三尊仏形式の古い例
(撮影:1994年5月3日、5月5日)