第1ストゥーパから西へ320mほど丘を下ると第2ストゥーパがある。
第2ストゥーパ(紀元前2世紀末〜前1世紀頃にかけて建設され、三基のストゥーパの中で一番古い。覆鉢の直径は、約14m)
幅2メートルの繞道(にょうどう)に沿って総計八十八本の欄楯(らんじゅん)柱がめぐっている(前2世紀の造立)
上半身が女性の動物に乗る人物 | ||
第二ストゥーパの欄楯柱(前2世紀末ころの製作) | 象のレリーフ |
第二ストゥーパの欄楯柱
第二ストゥーパは、頂部を平らに削っているいるが、平頭や傘蓋はない。四方に入口が設けられているが、トラナ(塔門)は当初から建立された痕跡はない
象に乗る人物のレリーフ | ||
花を持つ人物の浮彫 | 下部に動物、上部にガジャラクシュミーが彫られている |
ラクシュミー(LAKSMI 吉祥天)は、二頭の象が両側から水をかける姿がもっとも有名で「ガジャラクシュミー」と呼ばれる。(ガジャ=象)
第二ストゥーパの覆鉢中央部から、アショーカ王時代にヒマラヤ地方に派遣された高僧10名の名を刻んだ舎利容器(前二世紀)が発見されている
人物の浮彫 | ||
上・下段とも男女の図。上段は、手をつないでいる | 孔雀(くじゃく)のレリーフ |
象は、四聖獣として神聖視され、力を象徴する。動物文様の中でも数が多い
入口近くにある、アショーカ王柱に似た法輪柱図 | 菩提樹が刻まれた欄楯柱(らんじゅんちゅう) |
欄楯柱の浮彫は、仏教説話をテーマとする図柄はなく、平面的で稚拙な技法から、バールフト出土の欄楯柱より古く、前2世紀末ころの製作時期が想定されている
蓮華を持つ女性の浮彫 | ||
蓮華をあしらった文様 | ライオンと鳥、蓮華をあしらった文様 |
欄楯装飾として数多く表された植物文様の中でも、水より出て葉や花を吹きだす蓮華は、生命力の象徴として好まれた
第2ストゥーパの欄楯
この浮き彫りは、近郊のヴィディシャー在住の石工によって施された
(撮影:2003年12月29日)