パッタダカル(PATTADAKAL)

パッタダカル寺院群

 パッタダカル(「ルビーの王冠の都」の意)は、初期チャールキヤ朝の3番目の都で、7世紀中頃に都がここに移され8世紀前に半最も栄えた。建物は世界遺産に指定されている

パッタダカル寺院群

向かって左から、北方型(砲弾型)のガラガナータ寺院、北方型で少し低いジャンブリンガ寺院、南方型(ピラミッド型)のサンガメーシュワラ寺院少し離れて奥に

南方型で最大の高さを誇るヴィルーパークシャ寺院、北方型のカーシーヴィシュワナータ寺院、南方型のマリカールジュナ寺院で南方型と北方型寺院が混在する

パッタダカルの諸寺院は、南北2系統の石積み建築があるばかりでなく、ヒンドゥー建築の比較的初期の段階から盛期の完成した段階へと進む種々相を示している

                                                            (インド美術史、宮治 昭 著、吉川弘文館)

 ガラガナータ寺院とジャンブリンガ寺院(インド、カルナータカ州、パッタダカル)

ガラガナータ寺院(左)とジャンブリンガ寺院(右、8世紀初期)(北方型寺院)

ガラガナータ寺院、聖室の上にシカラ(高塔)が立ち上がる ジャンブリンガ寺院、シカラの正面に躍るシヴァの彫像が刻まれる

ガラガナータ寺院は、ゆるやかに立ち上がったシカラの頂部に大きな冠石(アーマラカ)がのる。シカラの壁面は装飾的である

 サンガメーシュワラ寺院(8世紀初期)

サンガメーシュワラ寺院(8世紀初期、南方型) 北西面 外観

サンガメーシュワラ寺院は、第7代の王ヴィジャヤーディティヤ(在位.696〜733年)により建てられた。ヴィルーパークシャ寺院の前段階の建築になる

サンガメーシュワラ寺院(8世紀初期) 南面 外観

 カーシーヴィシュワナータ寺院

カーシーヴィシュワナータ寺院(北方型)、シカラが見事に立ち上がる。頂部のアーマラカ(冠石)は欠けている

 パーパナータ寺院(8世紀)

  パッタダカルの寺院群から南に離れたところにある寺院で、パーパナータ(シヴァ神)を祀った寺院。で720年ころから建築が始まり増築を重ね

パーパナータ寺院(8世紀、北方型)

720年頃から建築が始まり、「聖室+マンダパ(拝堂)」の手前にさらに広いマンダパ(拝堂)を増設し全長28mにもなった

聖室入口の頭上に置かれている獅子の彫像 寺院内部の彫像、水牛の魔神を殺す女神

 ヴィルーパークシャ寺院とマリカールジュナ寺院(パッタダカル)          南インド、ヒンドゥー王朝の美術と寺院

 カダシデシュワラ寺院(7世紀中期)

  ジャンブリンガ寺院より北へ約20mの所にある寺院

カダシデシュワラ寺院(7世紀中期、北方型)

(撮影:2008年3月17日)