アジャンター(Ajanta)前期石窟寺院 第9窟

                                                              インドの仏教美術概略年表

  ワゴーラー川に面した断崖に30の窟群が並ぶ。窟群中、第9・10窟が前期チャイティヤ(祠堂)窟、第12・13・15A窟が前期ヴィハーラ(僧院)窟。第19・26窟が後期チャイティヤ窟、

  それ以外は後期ヴィハーラ窟。前期窟の造営は1世紀前後とみられ、後期窟は5世紀後半から6世紀初頭にかけて順次造営されたものと見られている。

アジャンター 石窟寺院全景

馬蹄形の向かって右側から、左側にかけて1〜15窟、15A窟、16〜20窟、29窟、21〜28窟

 第9窟 前期チャイティヤ(祠堂)窟(1世紀前後)

第9窟 正面上部

前期の頃は、仏像はまだ造られてはいなかった。礼拝の対象は、ストゥーパだった

   

 第9窟 ファサード(正面) 上部の馬蹄形アーチ窓が採光窓になってる。壁面はブッダ像(後刻)

正面脇の転法輪印を結ぶ仏陀像(後刻)

窟内の列柱と壁画 (後期に描かれた)

   

第9窟 ストゥーパ(仏塔)。傘蓋(さんがい)は失われ、土饅頭型の覆鉢の上に大きな平頭(ひょうず)がのっている

第9窟と第10窟には、紀元前後の貴重な壁画装飾が残っているが、剥落・退色が著しい

  アジャンター前期石窟寺院 第10窟                     アジアの宗教美術と博物館!

第9窟 正面のストゥーパ浮彫彫刻

(撮影:2004年1月4日)